アルゼンチン音楽にハマってしまった。

今年の(今となっては昨年の)10枚の最後に書いたカルロス・アギーレがきっかけだった。

ブラジル音楽にハマった以上のスピードでアルゼンチンの音楽にハマってしまった。

今の若手のミュージシャン達に才能あふれる人が多く、層が非常に厚いのだ。
伝統音楽である「フォルクローレ」にジャズやクラシックそしてポップスの
影響を融合させたモダンな旋律。
ガット・ギターや生ピアノの水の様に澄んだ音色。
何より「静かな」音楽。非常にナチュラルな表情。

お〜、なんか硬い表現になってしまったわい。
脳に安らぎを与えてくれるの。要するに。
踊る為の音楽も良いけど、これはじっくり味わう音楽。
何枚か聴いてみて気がついたのは、どのCDも録音がクリーン。
本当に気持がよい。

一人のミュージシャンを核にしてその周辺から聴きアサって行くってのは
いつものコトなんだけど、今回ばかりはその広がりが凄い。
みんな才能ある人ばかりなんだもの。例えば・・・

そのアギーレのグループ(グルッポ)に参加してるギタリストがこの人。
フォルクローレやタンゴをベースに現代音楽からインプロ・ジャズまで含有するコンテンポラリー・アートなインスト音楽。驚愕のテクニックを持ち、それを一つの美しく澄んだ音楽の流れにさりげなく溶かし込めることのできる、ミュージシャンというより音楽家といった方が相応しい存在がこのギタリスト/コンポーザー、キケ・シネシ( '60 BsAs 生 ) 。

大洋レコードの受け売りですが・・・・あら、同い年。


Quique Sinesi/Danza Sin Fin(1998)

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テクニックを前面に押し出す事なく、空間を大切にした音作り・・・勉強になります。

そして、アルゼンチンと言えばパット・メセニー・グループに参加してたPedro Aznar。
Minuanoのスキャットもこの人だったんだなぁ。良い声だわ。
で、その彼がゲストで参加してるアルバム。

Aca Seca Trio/Avenido(2006)


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実に美しい音楽。メンバーそれぞれのソロアルバムもあって、
これも聴いてみたい。
しかし・・・・アマゾンやDIsk Union、大洋レコードなんかでも非常に手に入れづらい。
日本盤は出ないしなぁ・・・・今最大の悩みですわ。

因にPedroがゲストで参加してるライブです。
ドラマーがフランスパン持ってます。
これ、カルロス・アギーレの曲なのね。あ〜繋がっちゃった。
そうしてさらにハマって行く。深いなぁ。

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今年の10枚。

2010年も気がついたら残り僅か。どうしてこんなに時間の経つのが早いのか。
あと5日で年が明けちゃう。
今年の音楽生活を振り返ってみると、中盤にブラジル音楽に目覚め、
さらにアルゼンチンの音楽にのめり込んで行きつつある現状。
発表年に関係なく、本当に良く聞いた10枚を選んじゃおうかな。
ミュージックマガジン的な事をやってみようと。
Aveは今年こんな音楽を聴き狂っていました。います。

Jimi Hendlix/First Rays Of The New Rising Sun
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ジミヘン最晩年の未完成アルバム。こんなに穏やかで整ったジミは初めて。

lamp/八月の詩情

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もっと売れて欲しい。来年二月にはニューアルバムの予定。それも楽しみ。

minuano/ある春の恋人
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パーカッショニストの尾方さんlampの榊原さんのユニット。
ポップで良い!

Milton Nascimentoe Lo Borges /Clube Da Esquina
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今年最高の出会い。ブラジル音楽の風街ろまん。風をあつめよう。

João Gilberto/3月の水

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ギターとハイハットだけの濃密な空間。もちろんぼそぼそと呟くヴォーカルも最高。
iPodの定番っす。

Caetano Veloso(1985)
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こんなカッコイイ人はそう居るものじゃない。
60代後半になってもチャレンジャーであり続けるって並大抵の事じゃないね。
このアルバムのビリー・ジーンが死ぬ程カッコイイ。

Toninho Horta(1980)
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憧れのギタリストです。が、作曲家としてのポテンシャルの高さも憧れ。
鼻歌的なヴォーカルも良いっす。
間違って同じCD2枚買ってしまった。良くあります。


Carole King/The Carnegie Hall Concert - June 18 1971
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4月の雨で寒い日に行った武道館は忘れられない。

Dusty Springfield/Dusty In Memphis
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キャロル・キング繋がりです。珍しくボートラにも名作多数。
しかし、ソウル・ミュージックの最高傑作の1つ。

Carlos Aguirre Grupo(Crema)
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実は上に書いたMinuanoの尾方さんに教えていただいた。
タイトルをグーグルで画像検索やってみると、全て違うイラスト
が出てくると思う。これ、実は1枚1枚手書きのイラストなのだ。
ケースには葉っぱも入ってたりする(輸入版のみ)
だから、非常に手に入りづらい。なんとかして(笑)
しかし、極上のアコースティック音楽。
シンプルな様で居て、複雑なアンサンブルの上に極上のメロディが
乗っかってる。
アルゼンチンの音楽ってこんなに聞き易くて透明だって事を教わった。
Jazzだし、クラシックだし、フォークだ。

Carlos Aguirre Grupo名義で3枚。ソロ名義で1枚(ソロピアノ)。
全作傑作。全作愛聴。全作無人島持って行く。

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ミルトン・ナシメント

昨日はそばらくDVDの編集&ジャケット制作。
今日は12日のライブの練習。
なんだか気の休まる暇がないぜよ。

そんな中にもブラジル音楽熱は続いていて、毎日聴きまくっている訳さぁ。
(土佐と沖縄が混じった妙な文章だな)

この2週間程はミルトン・ナシメントのアルバムを古い順に聴いてて。
おびただしい数のアルバムがある中で(ウィキペディアでは38枚になってた)
特に好きな二枚。

ImagesMinas (1975)

ブームもカバーしてる「Ponta de Areia」(砂の岬)が入っているヤツ。

それと。

010002000002Clube da Esquina(1972)

Lo Borgesとの共同名義アルバム。直訳「街角クラブ」

LoもMiltonと同じくMinasの出身で、すごくいい曲を書くんだなぁ。

Miltonの歌声は「ブラジルの声」と言われてるらしい。
曲は不思議なコード進行で最初はトッツキズライケド、なんだかとても引き込まれる。
引き込まれたら最後抜け出すのは難しい。別に抜け出す必要はないんだけどね。

人には進めるのが難しいけど、どこがどう良いのか説明が出来ない音楽だけど、
多分今後も聴き続ける音楽な予感。


・・・・どこからか、「日本語書け」と言う声が聞こえてくる。

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ブラジル音楽が切ない。

実は今ハース・マルティネスのカバーをやろうとしてて、ギターを必死で練習してました。
その、ハースのライブ(東京での)ライブを聴いてから、どうにもジョアン・ジルベルトが
聴きたくなり、(多分彼のルーツの一つなんでしょうね)
久しぶりにGetz/Gilberto(イパネマの娘で有名なやつ)を引っ張り出してきた。
そのうちに違うのが聴きたくなり、ネットでイロイロ検索。

ここでこんなアルバムを見つけた。


Gal_e_caetano_velloso___domingo__19 Caetano Veloso & Gal Costa 『Domingo』1967年

原題の意味は「日曜日」。
こんな美しい音楽に出会ったのは久しぶりだった。
切なくて美しい。さり気ない。
しかし、コード進行やら非常に複雑。

すごい。43年も前のアルバムなんだよ。これ。

でも、ブラジル音楽にハマりたくなかったら聴かない方が良いかも。
私は見事にハマりました。

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やっぱりこれがなくちゃ。

ザ・バンドのセカンド。
この年になって本当の価値がわかる様になって来た。
高校時代に初めて聞いた時はドタドタして田舎臭い音楽だと思ってた。
後に出たライブRock Of Agesの方がずっとカッコいいと思ってた。

2000年に出たリマスター盤(ボーナストラックが7曲)をヘッドフォンで聴いてると
エコーはルームエコー。深いエコーは風呂場で録っていたり。
エフェクター一切なし。EQくらいはあったんだろうけど。
サニー・デイビスJRの屋敷を借りて機材を持ち込んで録音したんだった。

良い曲が非常に多い。
代表作と言われる曲はかなりここに収まっている。

この先何度聴くかわからないけど、宝物の1枚だなぁ。
3人のヴォーカリストの歌声の深さに改めて感動する今日このごろ。

カーネーションの直枝政広曰く。
「音楽家にとっては米のようなものなので。隅から隅まで栄養にあふれている。」
その通り!


でも、再生はいつも12曲目のKIng Harvestまで。
ボートラは基本的にいらない。

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こりゃ、すごい。

すごいアルバムを聴いてしまった。
Dusty in Memphis/Dusty Springfield

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「二人だけのデート」(?)とか「この胸のときめきを」とか
バリバリのポップシンガーであるDusty SpringfieldがAtlanticと契約して
おまけにプロデュースはArif Mardin,Tom Dowd &Jerry Wexlerだと。
バックはメンフィスのミュージシャン、プラス、コーラスはスウィート・インスピレイションズ!!
つまり、アレサ・フランクリンの全盛期のパッケージそのまま。
もう、ブルー・アイド・ソウルなんてもんじゃなく、黒い黒い。

この方の歌唱力というか表現力、半端じゃ無い訳で、
もう、最高のアルバムですわ。

キャロル・キングのカバーを探している時に偶然見つけたアルバムで、
全25曲(内ボーナストラック14曲!!)中6曲はキャロル・キングのカバー。
元々ソウルっぽい彼女の曲がさらにふか〜〜く掘り下げられてます。
特に「No Easy Way Down」。いや〜〜良いわぁ。たまらんわぁ。

そうそう、この曲をキャロル自身が弾き語るCarnegie Hall Concert LiveでのMCがきっかけだったのだ。
「この曲(NO EASY WAY DOWN)は有名な人たちがレコーディングしてくれた曲よ。ダスティ・スプリングフィールドとかバーブラ・ストライサンド、そしてローラ・ニーロ。」

・・むむ、ローラ・ニーロのヴァージョンも聞いてみたい。キリがない。


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Red

新年早々キング・クリムゾンかよ〜〜。 そうそう、最近リマスターシリーズが出続けている、クリムゾン。 ロバート・フィリップ監修だとかで信頼出来るんじゃないかと。 Redは元々1974年発表。 中学2年生だったなぁ、友達からLP借りて聞きまくったっけ。 当時プログレ好きで。ピンク・フロイドとかイエスとか。 でもね、有名な「クリムゾン・キングの宮殿」はあんまり心を動かされなかったなぁ。 グレッグ・レイクの声があんまり得意じゃなかったってのもあるかな。 このアルバム、イエス(危機まで)に居たブル・ブラッフォードがドラム叩いてるのがポイント高い。 あの、スコーンと抜けるスネアの音が大好きだった。 曲も尖った感じのばかりで、「攻撃的」な印象が非常に強かった。 で、このリマスター版(DVDオーディオ版はまだ聞いてません)。 びっくりしたのは、タイトル曲を当時のメンバー3人だけでやってる ヴァージョンが入ってる! オリジナル・ヴァージョンはギターのオーバーダビング(5〜6本は入ってる) で分厚い音を出してたけど、それとは違いスカスカの音。 スカスカの音だけに鋭さが増したって言う感じが・・・・。 ところで、オリジナルのラスト、5曲目のタイトルが「Starless」 スローで哀愁たっぷりの曲なんだけど、まさか・・・ここからバンド名付けたの??? まさか・・ねぇ。

Front

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PREFAB SPROUT

25歳だった。はじめて「STEVE MCQUEEN」を聴いたのは。
耳についたのはそのコード進行。
メロディより演奏よりなによりコード進行だった。
ショックだった。こんな音楽が存在してた。

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それから四半世紀近くたって、PREFAB SPROUTは解体し、
しかしリーダーのPaddy McAloonのソロプロジェクトになっていた。
この9月に、17年前に録音されていたアルバムがひっそりリリースされた。

Paddy McAloonは網膜剥離で目が殆ど見えなくなり、
アトピー性皮膚炎で手袋を外せなくなり、
難聴で殆ど歌う事が出来なくなってしまった。

マネージャーが彼をなんとかしようとやっきになってデモテープを再生したらしい。
確かに音は打込みのドラムにシンセ、それにギターだけ。
往年のPREFAB SPROUTの音は何処にもない。
しかし、あのコード進行は健在。
無人島に持っては行かないけど、しばらくは愛聴する事になりそうだ。


LetschangetheworldLet's Change The World With Music


「STEVE MCQUEEN」でバイクを運転するふりをしている人は、
こんな姿になっていた。

時の流れって、残酷なのか。

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チック・コリア

昨年Return To Foreverが再結成したりして、何かと話題のChick Corea。
ずっと思ってたのは、やたら手数が多くて中身の無いピアニスト(すんごく失礼)。。。
でにSpainは名曲だなぁ〜〜。才能が余っちゃってるかもね。
そもそも、Return To Foreverなんて手数が多い楽器屋が4人集まったバンドでしょ。
Chick Corea、Stanley Clarke、Al Di Meola、Lenny White。
アルバム1枚通して聞いたらどっと疲れちゃう。これでもか〜〜ってな感じで。
まぁ、でも、好きですけど。
昨年の再結成ライブCDもあり。
ジジイになったから、少しは大人しくなったかと思ったら、
全然変わってなくて、むしろさらに手数が多くなっちゃって・・・。
でも、好きですけど。

そんな、Chick先生が1978年に出したジャズアプローチのアルバムがこれ。「Friends」。
輸入盤屋で1,000円でした。新品。
これは、珍しく和めます。
Steve GaddとEddie Gomezコンビのもっちゃりしたリズムがバックだからかな。
この二人の相性って、どうなんでしょ。
20歳の時に六本木ピットインでこのコンビが参加した「Steps」を目の前で見たけど、
やっぱりもっちゃりしてた。Gadd先生のプレイは嫌いじゃないけど、どうして
Gomezと一緒だとこんなになっちゃうのかな?
(やたら今は亡きM.Breckerの音に感動した覚えがあります)
Gadd先生のプレイを最初に聞いたのはSteely DanのAjaだったか、
Paul Simonの50Ways to leave your loversだったか。
何れにしても変態プレイ。
生Gaddは三回。Steps、渡辺貞雄、クラプトンかな。
一時期、80年前後はGadd参加アルバムは殆ど聞いたかも。

Chick Coreaの話を書くつもりが脱線状態っす。
でも、好きですけど。和めるし。

Chic_corea_friends


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こりゃすごい!

David T Walkerって名前は当然知ってたし、Joe Sampleやらクルセイダースのアルバムでもそのギターは何度も耳にしてたけど、リーダーアルバムは正直言って初めて聴いたのだ。
それも最高傑作っつう事で有名な「Press On」。
やられました。ほんとに。コーネル・デュプリーのソロ(同系統のギターだとは思う)聴いたときもかなり衝撃受けたけど、それ以上。
おまけに歌まで歌っちゃってる。
(キャロル・キングの声もちらっと聞こえる。そうそう。Odeレコードだった。これ。)
70年代のニューソウルの匂いがプンプンしとります。

・・・・でも、なんだかんだ言って。そうそう。ピッキングですよ。
天下無敵だなぁ。このピックさばき。繊細で絶妙にかゆいところに手が届きそうで・・・届く。
強盗じゃないよ。


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